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未来予想図 (ドイツ車編・アウディ)
なんか、柄にもなく、まじめにシコシコ進めております(^^;
いつ切れるか・・・とても楽しみですね(笑)<自分でも

アウディ。
ここまで「死の淵」から駆け上がった車系企業もめずらしいのでは
ないでしょうか。
80年代~90年代初頭。
他の企業が成功を謳歌する中、「ちゃんといるのかぁ~」と点呼を取りたく
なるくらい、影の薄い存在として生き抜いていました。
まぁ、もともと、四つ輪のマークの起源よろしく♪って感じで、小さな会社が
合併して生き残ってきたわけなので、「今」と比較する方が悪いのかも
しれません。
本人達は「ビッククアトロ」みたいな車をシコシコと作っていたかったかも
しれませんしね・・・。

企業として存続をするのかどうか。
もともと関係の深かったVW社と表向きとは別に、完全に吸収されるという
形で活路を見出しました。もし、これがなかったら、数多く淘汰されたイタ車
やイギリス系の企業と同じ道を辿ったと思われます。

この合併は、皆様も知るとおり「大成功」となります。
庶民ベースの普及車に重きを置いていたVWと、技術なら負けないぜという
アウディがタッグを組んだ相乗効果は当事者としてもびっくりしているのでは
ないかと思われます。
それぞれの役割を分担するように、VWは小型ハッチを中心に普及車を、
アウディはVWのブランドが賄えない「微プレミアム」という路線で大型車まで
フォローし合うという形で邁進しました。

結果。この作戦は大成功し、今に繋がるものにまで発展しています。

途中、日本ではヤナセが1993年に販売から脱退、2000年からのVW・
アウディ販売店の分離と、結構慌しい動きをしていたのですが、それぞれ
ちゃんと訳がありました。
ヤナセとしては、VW・アウディ共々、メルセデスの賄えない市場の補完と
して、売り続けたいという意図があり、VW連合は、もっと数を売りたかった。
ヤナセは「今の売り方で粗利を多く大事に売る」という手法の継承を主張し、
VW連合は「販売方法を変えればもっと売れるはずだ。それは世界で証明
されている」と主張。結局、袂を分ける結果となった次第です。

結果を参照すれば、一目瞭然。VW連合の主張が輸入車登録台数一位と
いうことで証明されました。ヤナセはおいしいドル箱を失っちゃったわけ
です。同時にシュテルン系が認められ、かなりヤナセとしては焦ったと
おもいます(^^;

上記セールス面の結果はさておき、両社のタッグが爆発した時期もちょうど
この頃、90年代前半でした。
90年代半ばに入り、その勢いは増すばかり・・・。
VWはゴルフを確固たる地位にまで上り完全に日本で認知されました。
弟分のポロの登場も追い風となり、わっしょいわっしょいという感じに見え
ました。
アウディの方はやっと柱となる「A4」シリーズが認められ、いちメーカーとして
活路が見えてきた感じでした。往年の伝家の宝刀「クアトロ」も復活させ、
「やっとやりたいことをできるようになったぜっ」って感じでしょうか。

クアトロと同時にターボやV6等多気筒の可能性にもいち早く着手。
後々になり、VWはこの開発に命を助けられることになります。

2000年の販売店の分離。
それまで、一緒に売られていた両社の車が、カテゴリーのダブり等で
足を引っ張り合う結果が著しくなり、大英断を下しました。

アウディのブランドってそこまで育っているのだろうか・・・
僕は率直に疑問を持ちましたが、前モデルのA4が馬鹿売れし、
結果オーライとなってしまったみたいです(^^;

VWは「微プレミアム化」 アウディはBMW等を見据えた本格的な
「プレミアム」メーカーへ挑戦するというスタイルが明確化されたと思います。

今までは一体なんだったのだろう・・・という感じで次々に革新的、前衛的な
モデルを発表。VWからクレームがきているんじゃないかとおもうほど(笑)
そのスピードは凄いですよね。

今、ワンフレームグリルで統一し終わったアウディ。
これにはある意味、今までの後悔というか、うさというか・・・なんかストレスを
発散させているような雰囲気が感じられます。少なからず、僕は。

そこまでスポーツ志向に割り切っていいものかと。

僕はアウディの良さとして、今まで散々言ってきましたが、
「隠れたインテリジェンス」を醸し出す知的な雰囲気があったと思います。
それが良かったという人もかなりの数いると思います。
あのなんともいえない「柔らかいデザイン」です。

それをスパッと捨てた。

原因としては「なんだかんだ褒めといて、おまえら買ってくれなかった
じゃないか」という結果があったんだろうと思います(笑)
確かにVWのセールスに比べれば足元にも及ばなかった。
だったら好きなようにやらせてくれ!!というのが本音のように思えてなりません。

もともとやりたかったこと。
ちゃんと苦汁を飲んで我慢してきたのだから、結果がでた今しかできない。

もちろん、そこには世界的な市場を睨んだ緻密なマーケティング等の戦略が
存在すると思いますが、こっちがドキドキとしてしまうような割り切り方に
ユーザーが付いて来るかどうか・・・・。

同じスポーツをテーマにしているBMWにできて、おら達にできないはずがない。
僕はそう感じてなりません(^^;(笑)

噂では、この影響をもろに受けているのが「VW」みたいです。
これは後でVWコーナーで書きますが、いいのだろうか・・・・

ぼぉ~っとしているお兄ちゃんに、やるだけやってみる性格の弟。

この関係は、10年スパンの予想でみると全くわからないというのが正直な
ところです。もしかして逆転しているかも・・・・また吸収か・・・

結果を楽しみに見守りましょう(^^

アウディの技術力は他社も完全に舌を巻いていると思います。
ただ、技術力だけでは生き残れない業界でもあるということは先例をみても
わかっているはずです。ここ数年でブランド力をどこまで高められるか・・・が
勝負の分かれ道になると思いますが、僕は好きなメーカーなので是非とも
生き残ってもらいたいなと思っています。

僕的なアウディの未来予想図は「快晴」か「干ばつ」のどちらかだと思います。
飛ばしすぎても、跡に道を残せないと干からびるのではないかと、ちょっと
心配です(^^; 残した道は代々語り継がれます。そういった道を時間が
掛かってでも作る。他にはできない完成度で作る。僕の理想のアウディ像は
そうなんだけどな~・・・。ぼそぼそっ(笑)
by nexus-blog | 2005-07-13 00:20 | Cars
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