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最後の日
こんばんは。

春一番が吹き(五番くらいか(^^;)暖かい一日でしたね。

そんな中、アウディのSラインの納車を無事終え
ナローの準備も終えました。
最後の日はショールーム内に入れて夜を明かさせることとしました。
明日、大阪へ向けて旅立ちます。

よ~く想いかえすと、このナローとの付き合いは8年くらいだったろうか。
途中にナンバーを消したりしていた期間があるのでよく覚えていない。

すったもんだのレストアから完成し、それ以降もそれに準ずる費用をかけ
維持してきた。一体いくら掛かったのか覚えていない(^^;
途中から「そういう問題じゃない」ってなっちゃったから(笑)

成りはそれなりにヘタっておりますが、見えないところにふんだんにお金を
かけた車ですので可愛がってあげてください(^^;<M様

この車の歴史の中で僕が担当した期間は20%くらい。
今年で36歳だから、もう直ぐ半世紀となる。

直感だけれど、多分この車はその時を迎えられるんじゃないかと思っている。
人間の還暦じゃないけれど、50年間人々を喜ばすことが出来たなら「くるま」
としては本望だろう。

僕のところに来て「暫らく居坐ろう」とおもってくれたと勝手に思っている。
当時は(今もだけど)凄く貧乏だったから、整備するたびに呆然とした金額が
でたわけだけれど、想い返せば良い思い出だ。
この車と出遭ったから、色々と根性も付いたとおもうし(笑)
近道はないってことをとことん教えられたな(爆)

高速の途中で止まったり、環七の逃げ場のないところで止まったり・・・
当時は問題児君だったから「止まること」が当たり前だった(笑)
結局、一個一個問題を潰していき、今は信じられないほど快調である。
「くるまがぼろい」とよく言うけれど、原因は殆ど人間が世話していないから
拗ねるのだと思う。特にこの手の車は。

そういう事(膿だし)でも楽しめるかどうかがオーナーになれるかどうかの
大事な要素だと思うわけだけれど、実際は大変である(笑)

結果、今回のお客様に歴史のバトンタッチをすることになったのだけれど、
今まで一体何人の方とお話しただろうか・・・・

結局のところ、お金は出したくないけれど、ナローに乗りたいっていう方が
殆どだったような気がする。

最後の日だから正直に言うけれど、そんなくるまは「ない」
あったとしても、多分その人には結果的によくないことだと思う。

この手の車は惚れるかどうかが一番大事だから、打算的に選ぶものでは
ないと僕は考えている。
異性を選ぶときに、そんな失礼なことは言わないでしょって(笑)

洗車の前に最後の確認を兼ねて近所を一周してきた。
日和も良かったせいか人出も多く、えらく注目された・・・
実はあの視線は余り好きじゃない(^^;
ただ、それらの人達の目線は、僕が子供の頃、ミウラや914なんかを見て、
呆然として眺めていた独特の視線に似ていたような気がする。

今のどんな凄い車でも絶対敵わない部分である。

今でも僕は996とナローのどっちにするかといわれたら、
「クーラーのない」ナローだ(笑)

やっぱ変態なのかな(^^;
by nexus-blog | 2006-03-13 00:43 | Cars
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